
イラストレーターの仕事ってどんな「やりがい」があるんだろう?
このように考えている人は多いのではないでしょうか? 実際にイラストレーターとして活動している私の主観ですが、イラストレーターは仕事の内容からして、かなりやりがいを感じやすいなと思っています。



この仕事をしていてよかった!と思うシーンは多いよ
例えば、↓こんな時に私は「イラストレーターをやっていてよかったな!」とやりがいを感じます。
- 人から感動されたとき
- 自分のイラストが商品化されたとき
- 自分の希望通り(以上)のお金を稼げたとき
- 自分が満足できる作品を制作できたとき
総じて言えることは、「自分の仕事に【価値】を見いだせたとき」にやりがいを感じることが多いです。
多分それはイラストレーターだけでなくどんな仕事でも同じですよね。ただし、イラストレーターの仕事は特にそうした【価値】を目にする機会が多いんじゃないかなと思います。
ただし…今の世の中には「やりがい搾取」という嫌な言葉もあります。私自身はそういう気持ちになった経験は薄いですが(お金に関してシビアなので 笑)、やっぱり反対にイラストレーターとして活動していて



やりがいが空回りしているな…
と思う機会も少なからずあります。
そこで、この記事ではイラストレーターの「やりがい」に関して、以下の内容を取り上げて解説していこうと思います。
- イラストレーターのやりがいとは
- イラストレーターのやりがいが空回りする瞬間とは
- 「やりがいと苦労」どっちを多く感じるかが成功のカギ
- イラストレーターで「やりがい」を得やすく働くには
この記事を読んでいただくことで、イラストレーターの「やりがい」がどんなものなのか、どのように向き合っていけばいいのかが理解できると思います。



ぜひ、参考にしてみてくださいね!
この記事を書いた人


イラストレーターのやりがいとは?
それではさっそく、イラストレーターのやりがいってどんなところにあるのかを詳しく解説しますね。その前に…最初に書いた通り、結局のところイラストレーターに限らず仕事でやりがいを感じるのって…
「自分の仕事に【価値】を見いだせたとき」
というところだと思います。



ありがとう
の一言をもらえる瞬間が、やっぱり仕事をしていてよかったな、と思える一番の機会です。そしてイラストレーターの場合は、そういう瞬間が結構多い、というのが特徴です。
具体的には、以下のようなときにやりがいを感じることが多いです。
- 人から感動されたとき
- 自分のイラストが商品化されたとき
- 自分の希望通り(以上)のお金を稼げたとき
- 自分が満足できる作品を制作できたとき
それぞれについて、もう少し詳しく見ていきましょう。
人から感動されたとき
まずはなんと言っても、「人に感動されたとき」というところが、私は一番「イラストレーターをやっていて良かったな」と思います。
例えば、一緒に仕事をしている編集さんの指示でイラストを描いた時。



かわいい!



凄くうまいですね!
なんて言われたら、



イラストレーターやっててよかった
と思います。そして、ありがたいことにそういう機会は結構多いです。
あとよく経験する例として、多くのカットを制作するイラストの、いくつかに対して「これカワイイ!」とコメントをくれる場合もうれしいです。
全部のイラストをほめているのでは、なんか社交辞令な感じがするときもあります。大量のカットの中から、いくつかのカットに関して「すごくカワイイ!」とコメントいただくということは、本当にそのカットを気に入って貰えたんだなあと思います。
それが自分も気に入っていたイラストだと、特にうれしいですね。
イラストレーターは編集さんと接する機会が圧倒的に多いです。だから、編集さんから喜んでもらえたり、「すごい」といってもらえると「やってて良かったな」と思います。
自分のイラストが商品化されたとき
自分のイラストが商品化されたときというのも、当然ですが嬉しいものです。
私の場合はグッズ制作とかはまだやったことがないのですが、やっぱりイラストが書籍に掲載されたときには感動しましたね。特に、自分のイラストがメインの書籍の場合はすごいやりがいを感じたし、達成感がありました。
自分のイラストが商品化されるということは、そのものずばり、自分の仕事に「価値」があるということです。



商品化されたものを見るだけで「やったな」と思うよ
雑誌に始めてイラストが掲載された瞬間や、書籍が出版された瞬間。後は、仕事の依頼が来た瞬間というのも、たまらなくうれしいし、それだけで「やりがい」を感じます。
自分の希望通り(以上)のお金を稼げたとき
結構見落としがちなのが、「お金」の問題。
自分のイラストが、希望通りか希望以上の額で売れた(仕事が来た)時にかなりテンション上がります。これも立派な「やりがい」だと私は思っています。
だって、人から自分のイラストにそれだけの価格が付いた、ということなので。
イラストなどのやりがいが見出しやすい業種においては、「やりがいがあるんだから安くていいよね」といういわゆる「やりがい搾取」ということが少なからずあります。せっかく苦労して制作してもあまり稼げないなんてこともると思います。
私自身はお金に対してシビアに考えていて、イラストは「ビジネス」だという気持ち強いです。なので、いくらやりがいがありそうでもお金にならなさそうな仕事は受けないこともあります。



私の場合は、お金が稼げることが一つの「やりがい」なんです!
そして私は、それを隠そうともしません!
大きなイラストの仕事が来たら、稼げるからうれしい!という気持ちは間違いなく私のモチベーションを上げています。
自分が満足できる作品を制作できたとき
ここまでいろいろと、イラストレーターの「やりがい」について解説してきましたが、私の場合は実はこれが一番大きいです。すなわち…



自分で満足できる作品を制作できたとき!



そんなこと??
と思われるかもしれませんが、私の場合は自分で満足できる作品を制作できたときが、一番うれしいしやりがいを感じるんです。もしかしたら珍しいタイプかもしれませんね(笑)
結局のところ、イラストレーターの仕事に「やりがい」を感じるかどうかは人それぞれだと思います。私の場合は自分で制作した作品を見ながら「よくやった…」と思いますし、人によっては「ありがとう」や「すごいね」の言葉がやりがいになったりします。後はお金のこととか。
どれも立派な「やりがい」です。イラストレーターの仕事はいろいろな面から、すごくやりがいを感じやすい仕事だと私は思っています。
反対にイラストレーターとしてやりがいが空回りするときは?
イラストレーターは「やりがい」を感じやすい…その一方で、逆にイラストレーターとしてやりがいが空回りするときもあります。
つまり、「やりがいを感じていいはずだったのに…なんか残念」な気持ちになることもあるということ。例えば、以下のようなときにそんな気分になったりします。
- 自分の作風に合わない仕事を行うとき
- 自分の理想通りの絵が描けないとき
- イラストが喜ばれなかったとき
- 自分の思うように収入が得られないとき
- 仕事がないとき
イラストレーターってやりがいを感じやすい一方、あまりやりがいに期待していると「何だかな…」と思ってしまうシーンもあるんですよね。



この章ではこのあたりについて詳しく解説します
自分の作風に合わない仕事を行うとき
自分の作風に合わない仕事を依頼されて行うときは、たとえその仕事が上手く行ったとしても「なんだかな…」と思ったりします。
私の場合は、初期の段階で結構いろいろなタッチのイラストを制作してポートフォリオに入れていたんですね。今はタッチを固定したんだけど、それまではかなりいろいろなタッチで描けることをアピールしていました。
そうすると、当然ですが自分の本当は好きでないタッチの仕事が舞い込んできたりします。それはそれで嬉しいことはうれしいのですが、結局イラストを完成させてもなんとなくあんまり「やったぜ!」という気持ちになりませんでした。
これはもちろん、クライアントさんの問題ではなく自分自身の問題です。



それ以来、私は自分の好きなタッチでしかイラストを描かない!と決めました
私はそこそこ器用に、いろいろなタッチでイラストを描くことは苦じゃないと思っていたんですよね。実際には、自分のタッチ外のイラスト(そこそこ得意だと思っていたとしても)を仕事として書くのは結構難しくて、受けて後悔しました。
人によっては、イラストならどんな仕事でもやりがいを感じる!という人もいると思いますが、たぶん少数派なのではないかなと思います。
自分の理想通りの絵が描けないとき
自分の理想通りの絵が描けないときも、やりがいを感じづらいと思います。
これは先ほどの「自分の好きなタッチのイラスト」の話ではなく、自分の好き(得意)なタッチの仕事なのに、画力が追い付かづにうまく描けないとかいったことです。



これは、シンプルに凹みますね…
つまり、「普通に残念な状況」なわけです(笑)。
これは全然誰も悪くない。しいて言うなら自分の実力の無さが悪い。そして、自分自身それをよく理解しているからさらに残念な気持ちになる…というところ。
私の場合はある程度割り切るか、可能な限り練習してうまくなろうとしています。でも、まあまあ割り切ってしまう方が多いかな(笑)
イラストが喜ばれなかったとき
これはあまりないケースだと思いますが、イラストが喜ばれなかった時には残念な気持ちになります。特に、自分の自信のある仕事だったのにイマイチ喜ばれないのはキツイですね。
もちろんこちらもプロなので、訂正を提案してくれれば訂正します。しかし、なんとなく編集さんの反応があんまり良くないにもかかわらず「ここをこうしてください」と指示がない場合は、残念ながらそのまま終わります。締切もありますからね。
そんな時は、



結局、何が問題だったんだろう…
と思ったりはしますね。後からは分からないし、聞きにくくて私は聞かないけど。
そういう経験はそれほど多くはないですけど。ただ、結局編集さんの反応がイマイチだったときって案外自分の中でも「ちょっと微妙」な部分があったりもするんですよね。



私の場合はそういうことが無いよう、次回からがんばろうということで忘れます(笑)
自分の思うように収入が得られないとき
お金にうるさい私にとっては、自分の思うように収入が得られないケースというのは「がっかり」の度合いが強いです(笑)。
とはいっても、実際には事前に提示された金額によって仕事を受けるかどうか決めるので、あとからがっかりするようなことはあまりありません。
しいて言うなら、「思ったよりも大変だった…」ということはあります。事前にイメージしていたよりも時間がかかったり手間がかかったりする場合です。



こんなはずでは…
もちろん、それが事前の説明から逸脱しているようだと(例えば訂正の回数が異常に多いとか)、断ったり、追加で請求させてもらうことはあります。
実際には、着手して追加請求するほどでもないけどかなりキツイ…と思うことはあります。まあそれでも、やりがいがないとまでは言えませんがが無い時。
仕事がないとき
かなり悲しい話ですが、結局「仕事が無い」という状態が何よりも辛い。それに尽きると思います。
結局、仕事が無いのが一番きつい
イラストレーターやっていて仕事が無いというのでは、やりがいも何もあったものではありません。
ただし、仕事がないといっても駆け出しの段階ではそれは当たり前です。駆け出しの場合はやりがいなんか考えずに、とにかく突き進むのみ。猪突猛進。
「なんだかなア…」と思うのは、ある程度仕事が来るようになっているにも関わらず、なんだか最近仕事が来ないという状況です。そういう時は不安になるし、やっぱり残念な気持ちになりますよね。



そういった場合には新しく営業するとか、アクションを起こすことで気がまぎれるかも
「やりがい」と「苦労」どっちを多く感じるかが成功のカギ
イラストレーターは「やりがい」と「苦労」どっちを多く感じられるかが成功の鍵です。
イラストレーターとして活動していると、必ずやりがいを感じる時期があるし、逆に苦労を感じる時期が長いといったこともあります。それは自分の実力だけでなく、性格や運によっても左右します。
例えば、人からの評価よりも自分の満足感によって「やりがい」を感じている場合は、イラストレーターとして嫌なことがあっても細く長く続けることができるかもしれません。
逆に、誰かからの評価が欲しい、という場合には、評価を得られないとやりがいを感じられなくなってしまいます。それはそれで問題ですが、人からの喜ばれるかどうかは「やりがい」の大きな指針になります。
結局のところ、ある程度苦労を感じていたとしても時々得られる「やりがい」がそれを上回っているかどうかが問題なんですよね。
イラストレーターとして成功するかどうかは、どうやったら「やりがい」を得やすい状態に持っていけるかなのかもしれません。



「やりがい」はモチベーションにつながるからね!
それでは次章では、イラストレーターとして「やりがい」を得やすく働く方法についても解説します。
イラストレーターで「やりがい」を得やすく働くには
イラストレーターとして成功するためには、「やりがい」を得やすくしていくことが近道です。
イラストレーターの仕事はやりがいを感じやすいのですが、苦労も多いもの。小さな「やりがい」を拾い集めることで無理なく活動を続けていくことができると思います。
ポイントとしては、以下の5点を見ていきましょう。
- イラスト以外の収入源を確保する
- 長期的に続ける視点を持とう
- 作風に合わない仕事はほどほどに
- 満足のいく作品を制作する
- SNSやブログでも発信しよう
イラスト以外の収入源を確保する
まずは、イラスト以外の収入源を確保するようにしてみましょう。



いきなりイラスト外の活動かい!
と思われるかもしれませんが、これは実はとても重要な考え方です。
イラストだけで何とか食べていこうとすると、イラストに対する比重がかなり重くなってしまい、文字通りプレッシャーを感じやすくなります。
そうなると、メンタル的にも余裕がなくなり、仕事が来ても回していこうという気持ちが強くなって「やりがい」を感じにくくなってしまいます。



編集さんから喜ばれても、その事実に気づかない、なんてことも…
やりがいを感じて楽しく活動できるかどうかは、そもそも「自分がやりがいを感じる余裕があるか」にかかっています。
金銭的にもメンタル的にも満ち足りた状態だと、朝日が明るいだけで気分が晴れやかになりますよね。逆にお金が無くてすさんだ気持ちだと、足の小指を冷蔵庫の角にぶつけただけで冷蔵庫にキレます。
イラストだけに収入を頼るのではなく、「最悪、イラストが上手く行かなくてもお金には困らない」という状況を作っておくことでプレッシャーを緩和できます。
そうすると、気持ちに余裕ができて「やりがい」を見出しやすいメンタルを育めるというわけです。
長期的に続ける視点を持とう
似たような内容になるのですが、イラストレーターとして活動していく場合にはなるべく「長期的に続ける視点」を持つようにするのがおすすめです。
長期的な視点というと、「一生イラストレーターで食べていく」ということを想像するかもしれませんが、ここで言っているのは少し違います。



イラストでの収入を長期的に見て安定させていこう、ということ!
これも先ほどの話と似ているのですが、イラストである程度仕事を安定的に得られるようになるのには時間がかかります。
例えばこれからイラストレーターとして活動しようと思っている人の中には、「3年以内に」とか「5年以内に」といった目標を掲げる人がいるかもしれません。
もちろん、目標を立てること自体はOKなのですが(むしろ必要なことだと思います)、あまりにも短期的な視点で物事を考えるとやはりプレッシャーが大きくなってしまいます。
イラストレーターは初めて見ないとどのくらいの仕事を得られるのかは全く分かりません。目標はあくまでも目安にして、長期的に見ながら「いずれ…」という気持ちを忘れないでください。
作風に合わない仕事はほどほどに
作風に合わない仕事は、ほどほどにしておきましょう。
これは第二章でも解説したことですが、イラストレーターとしていると「自分のやりたい仕事じゃないな…」という仕事が来ることがあります。
もちろん、お金になるようだったら受けるのは全く構いませんが、もしかしたら他の仕事よりも負担が大きくなってしまうかもしれません。



作風が違うと実績として紹介しづらいっていうのもあるよ
基本的にポートフォリオは自分の好きな作品だけを入れる作品集です。原則的にはタッチをそろえて制作します。
そのため、自分のタッチに合わない仕事はせっかく実績ができたとしても、ポートフォリオとして紹介しづらくなってしまいます。
初期段階でのイラストレーターの仕事は「実績を作る」という意味でも重要です。そのため、もしも実績にできないようならそれほど無理して行わなくてもいいんじゃないかなと思います。
もちろん、イラストの仕事は貴重な収入源ですので、割り切って受けるというのもアリです。



私は結構受けていたよ!そうはいってもね(笑)
満足のいく作品を制作する
イラストを制作するときに、自分の満足のいく作品を制作するというのもとても重要だと思います。
自分の思い通りのイラストを描けると、それだけで大満足してやりがいを感じることもできるからです。
もちろん、



自分が満足してもそれって自己満足では…?
と思う人もいると思います。でも、自分を甘く見ないでください。自分だけでも満足できればやりがいは0ではないわけです。ほんの少しでもやりがいを見出すということはとても重要です。
SNSやブログでも発信しよう
そして、自分で満足できた!と思った作品を制作したらSNSにUPしていきましょう。
SNSは自分の作品を無料で公開できるプラットフォームです。もちろん、SNSに公開したからといってすぐに仕事につながるわけでもなければそう簡単にフォロワーが増えるということもありません。
ただし、地道に続けることでSNSが作品集代わりになります。魅力的な作品集にできれば自分はうれしいし、必ずファンも増えてきます。
ぜひ、SNSを活用して「やりがい」を見出していきましょう!
まとめ
以上、この記事ではイラストレーターの「やりがい」について、以下の内容を詳しく解説してきました。
- イラストレーターのやりがいとは
- イラストレーターのやりがいが空回りする瞬間とは
- 「やりがいと苦労」どっちを多く感じるかが成功のカギ
- イラストレーターで「やりがい」を得やすく働くには
イラストレーターの仕事はやりがいを感じやすい仕事だと私は思います。なぜなら、自分一人でも見出すチャンスがあるから。
ただし、やりがいにあまりにも期待する逆に苦労してしまうこともあるため、注意しましょう。



自分でやりがいを見つけて、楽しくイラストレーターの活動を進めていきましょう!