
イラストのポートフォリオってどうやって作ればいいの?
イラストレーターが作品を企業などに見せるための作品集、「ポートフォリオ」。イラストで仕事を取るためには必須のツールですが、どうやって作ったらいいのかわからない…という人もいますよね。



この記事ではポートフォリオの作り方を詳しく解説するよ!
イラストのポートフォリオには、以下の3つの形式があります。
- 印刷版のポートフォリオ
- データ版のポートフォリオ
- ポートフォリオサイト
営業をするために必ず必要となるポートフォリオですが、イラストを見やすくレイアウトする等のコツが必要です。コツを理解せずに営業してしまうと、せっかくの労力が無駄になってしまうかも。
そこでこの記事では、3つの形式のなかから「印刷版」と「データ版」のポートフォリオの作り方やコツなど、以下の内容を解説します。
- イラストのポートフォリオの形式
- イラストのポートフォリオを作るために必要なもの
- イラストのポートフォリオの作り方
- 仕事をとれるポートフォリオを作るコツ



印刷版とデータ版は基本的に同じものだから一緒に覚えるといいよ!
ブログの中の人のプロフィールです。参考までにどうぞ


イラストのポートフォリオってどんなもの?
イラストのポートフォリオの作り方を解説する前に、「そもそもイラストのポートフォリオってどんなもの?」という質問に答えていきます。



まずは私のポートフォリオをお見せしますね


私はこんな感じのポートフォリオにしています。



へー、だいぶシンプルなんだね
そう、私のポートフォリオは至ってシンプル。すごく凝っているわけでもないし、おしゃれな感じでもありません。



私のポートフォリオのテーマは「とりあえず作品が問題なく分かればOK」というもの!
もちろん中にはすごく凝ったポートフォリオを作っている方もいると思いますが、初めはそれほど凝ったポートフォリオを作る必要はないと思います。
ポートフォリオは時間をかければかけるだけ凝ることができますが、正直最初はその時間があったら絵を練習した方がいいと思うんですよね。



企業の方に自分のイラストの魅力が伝わればいいんですよ
ちなみに、わかりやすいポートフォリオを作るコツに関しては、この記事の第5章で解説していますのでご覧ください。
イラストのポートフォリオの形式



そもそも、イラストのポートフォリオってどんな形式なの?
イラストのポートフォリオと一言に言っても、いくつもの形式があります。主なイラストのポートフォリオの形式は以下の3つです。
- 印刷版のポートフォリオ
- データ版のポートフォリオ
- ポートフォリオサイト
この章では、一つずつ紹介していきますね。
印刷版のポートフォリオ
印刷版のポートフォリオとは、先ほどお見せしたようなファイリングされた作品集のことです。自分の作品を10~20ページほどにまとめてプリントアウトし、ファイリングして作成するのが一般的です。
中にはめちゃくちゃカッコよくレイアウトして、印刷所に依頼して冊子にするという方もいます。特に、すでに活躍されているイラストレーターには冊子版のポートフォリオを作成する方もいるように見受けられます。
ただし第1章でも解説した通り、駆け出しのイラストレーターはそこまでする必要はないと思います。



そのお金と時間があるなら、一枚でも多く絵を描いたほうがいいと思うな
印刷版のポートフォリオは主に出版社などに送る目的で作ります。出版社に営業をするときには、「ブックを送ってください」などと言われることがあります。
そうしたときに、こういった印刷版のポートフォリオを送るのです。



この記事では、主にこの印刷版のポートフォリオの作り方を解説するよ!
データ版のポートフォリオ
データ版のポートフォリオは、文字通りポートフォリオをデータ化したものです。
印刷版のポートフォリオは通常、PhotoshopやInDesignなどで作成した後PDFファイルに変換して完成させます。これがデータ版です。それをプリントアウトして作るのが印刷版です。
なので、実はデータ版は基本的には印刷版とまったく同じものです。最も大きな違いは、ファイルの大きさです。
印刷するために作られたポートフォリオはファイルの容量が大きく、それ自体をメールなどに添付して送ることはできません。データとしてメールなどに添付するためには圧縮する必要があります。



データ版と印刷版は基本的には同じって覚えておこう!
ポートフォリオサイト
ポートフォリオサイトは、自分のイラストを見ることができるWebサイトのことです。
印刷版やデータ版とは別に、Webサイトのポートフォリオを持っておくと便利な点がいくつもあります。
- URLのみで作品をシェアできる
- 検索から作品を見てもらえる
- お問合せページを設置して受注につなげられる
まずはなんと言ってもURLのみで作品をシェアできるという点が魅力です。
ポートフォリオサイトはいわば自分の公式サイト。TwitterなどのSNSにそのURLを貼っておくだけで宣伝になりますし、名刺にURLを貼っておけば印刷版のポートフォリオを渡さなくても作品を見てもらえるかもしれません。
また、自分の名前などを検索することで作品を見てもらうことも可能となります。
例えば自分のイラストが掲載された書籍を見て仕事を依頼したくなった出版社の方が、まずは自分の名前をGoogleで検索します。その時に公式サイトとなるポートフォリオサイトがなければ貴重な仕事の機会を失ってしまうかもしれませんよね。
ポートフォリオサイトにお問合せページを設置することで、イラストの受注を受けることも可能です。
このように、ポートフォリオサイトを作ることのメリットは甚大と言えます。むしろ、現代においてはポートフォリオサイトを作らないで成功することは難しい、といっても過言ではないかもしれません。



仕事が欲しいなら絶対に作っておくべきだよ!
ポートフォリオサイトの作り方に関しては、長くなるのでこの記事では紹介しません。今後そうした記事も作成する予定ですので、少々お待ちください。
イラストのポートフォリオを作るために必要なもの
イラストのポートフォリオを作るために必要なものは、主に以下の3つです。
- 自分の作品
- デザインソフト
- ファイルと印刷紙
それぞれ、詳しく解説していきますね。
自分の作品



まずはなんと言っても、自分の作品が一番重要だよね!
ポートフォリオに載せる自分の作品を用意しましょう。ポートフォリオに載せるボリュームは、以下を参考にしてみてください。
ページ数 | 15~20p |
点数 | 10~20点 |
ただし、こちらはあくまでも目安で大丈夫です。特に点数に関しては、一枚絵をたくさん描いている場合と小さなカットを得意としている場合で大きく異なるためです。
作品を用意する場合には、点数よりも「バランス」を意識することがおすすめです。



バランスってどういうこと?



売り込み先のニーズに合った作品を用意するってことだよ!
例えばもしも雑誌や書籍の表紙を飾るような大作が何枚もあったとします。「自分はこれが自信作!」って思っていたとしても、企業側からすると「いきなり新人に書籍の表紙とか頼めるわけないよなぁ…」っていう感じになるわけです。
もちろん、そうした対策を入れてはいけないということではありません。実際の受注は初めは「小さなカットから」ということがほとんどです。なので、雑誌や書籍のニーズがありそうな「小さなカット」も数点用意することがおすすめです。
また、カラーイラストだけでなくモノクロのカットも入れておくことがおすすめです。企業側はいつもカラーのイラストだけを発注するわけではありません。モノクロカットも企業側がイメージしやすいように入れておきましょう。



要するに、企業の人が見て「雑誌や書籍、広告に掲載されているイメージがわく作品」を用意するってことだよ
デザインソフト
書いたイラストをレイアウトするためのデザインソフトが必要です。
デザインソフトには様々なものがありますが、私がおすすめしたいのはAdobe PhotoshopとAdobe Acrobat Readerです。
ソフト | 目的 | 価格 |
---|---|---|
Adobe Photoshop | イラストの制作や編集・レイアウト・文字入れが可能 | 1,078円(フォトプランの場合) |
Adobe Acrobat Reader | PDFの作成や編集が可能 | 無料 |
Photoshopはプロも使っている画像編集ソフトで、イラストレーターやデザイナーが持っているべき必須アイテムといっても過言ではありません。
もしもまだPhotoshopを導入していない方がいたら、早めに導入することをおすすめします。



そうはいっても、有料なんだよね…?



有料だけど、必須だよ!!
確かにPhotoshopは有料ソフトではありますが、正直いってPhotoshopがなければ何も始まりません。そもそも作品を制作するのもデジタルであればPhotoshopが主流だし、出版社などクライアントにPSD(Photoshop用のデータ)での納品を依頼されることも多いからです。



最低限、Photoshopは用意しておこう!
Adobe Acrobat Readerは、Photoshopで作成したデータをPDFに変換した後、それを一つのデータにまとめたりページ番号を振る等の編集を行うソフトです。



Adobe Acrobat Readerは有料版もあるけど、最低限しか使わないんだったら無料版でもOKだよ
ちなみに、プロ用のレイアウトソフトAdobe InDedignを使ってレイアウトしている人も数多くいます。凝ったデザインにする場合はInDedignを利用する方も多いです。
私の場合は実はこのソフトはまだ使ったことがありません(よって、本当にシンプルです笑)。最低限のレイアウトはPhotoshopでも十分に可能です。一歩上を行くデザインを作りたかったInDesignを使ってみてもいいかもしれません。
ファイルとコピー用紙
ポートフォリオをプリントアウトして完成させるために必要なのが、印刷紙とファイルです。



コピー用紙は別にウチにあるやつでいいよね



用紙は良いやつを使ったほうがいいよ!
印刷用の紙は、ふつうの一般家庭にある500枚500円みたいな紙ではなく、ちゃんとカラー印刷に適した上質なものを選ぶようにしましょう。
私が使っているのは、以下の紙です。全然クオリティが違います。



私のプリンターはEPSONではないけど、問題なく使えています!
あとはプリントアウトしたものを閉じるファイルです。私は10ポケットのものを使っていますが、分量が多ければ20ポケットのものでもOKです。
できるだけシンプルなものにしましょう。無色がおすすめです。
イラストのポートフォリオの作り方【手順】
さて、それではここからはいよいよ実際にイラストのポートフォリオを作っていきます!



全然難しくないから安心していいよ!
イラストのポートフォリオは以下の手順で作っていきます。
- デザインソフトでレイアウトする
- PDF出力する
- 印刷する
- ファイルに閉じる
それぞれについて解説していきます。
①デザインソフトでレイアウトする
まずは容易したイラストをデザインソフトでレイアウトしていきます。前述した通り、私はAdobe Photoshopを利用しています。
正直私のポートフォリオはめちゃくちゃシンプルで、何も凝った部分はありません。



正直、全然かっこいいポートフォリオじゃないです!(笑)
それでも十分に仕事は受注できているので、「こんなのでもいいのか~」と参考にしていただければ幸いです。
表紙


まずは表紙です。
表紙はポートフォリオを見たときの「顔」です。表紙を見たときに第一印象が決まるといっても過言ではありません。
そのため、表紙に採用するイラストは自信を持っているイラストなだけでなく、自分の世界観を表しているイラストを心がけましょう。
ここでもやはり、あまりにも凝りすぎている一枚絵よりは、「こんなカットで仕事をもらいに行くぞ!」という強みになるイラストがいいと思います。
企業の人が見たときに、続きを見たくなるようなものがおすすめです。
プロフィール


まだ実績のない初心者にとってプロフィールってすごく難しいですよね。私も今でこそ書くことが増えたからいいものの、もともとこのプロフィールはがらんどうでした。
とはいえ、私の場合は初心者の段階で無理してこのページを埋めようとは思っていなかったです。経歴は現在よりもさらにシンプルでした。



作品さえよけりゃいいんだよ(実際それで仕事をもらえているのでOK)
ただし、この部分には「使用ツール」と「ポートフォリオサイトURL」「電話番号」「メールアドレス」は入れるようにしましょう。
- 使用ツール
- ポートフォリオサイトURL
- 電話番号
- メールアドレス
ちなみに、私はプロフィールページは表紙の裏に差し込んでいますが、最後のページに入れている人も多いと思います。ここには決まりはないので、どちらでも好きな方を選んでください。
作品ページ


あとは自分の好きなようにレイアウトして作品ページを作っていきます。
様々な資料に「作品数は1ページ1~2枚にすべき」と書かれていますが、小さめのカットを掲載する場合はその限りではないと思います。
私の場合は上のように3枚入れたり、かなり小さなカットの場合は数カット入れてまとめたりすることもあります。
あくまでも企業の方が見て「見やすい」作り方になっていれば問題ありません。



ごちゃっとして分かりづらい、とか思われないようにするってことだね!
②PDF出力する
ポートフォリオを作成したら、PDF形式に出力します。
「PDF」とは、印刷ページと同じ状態を保存するファイル形式のこと。例えばExcelなどで作成した表を書類ににして完成させるときにPDFを使うことがありますよね。
それと同じで、「書類として完成させる形式」がPDFだと思ってください。
複数のPDFファイルをまとめてポートフォリオにする
Photoshopで1ページ1ページ作ったPDFファイルは、一冊の本のように結合して1つのファイルとして完成させます。私は有料のAdobe Acrobat Readerでその作業を行っているのですが、無料でも使えるツールがあるので紹介しますね。
それが、「PDF24 Tools」というサイトです。


このサイトの左上「PDF結合」をクリックします。すると以下のようになページが表示されます。ここで、「ファイルを選択する」をクリック。


自分のPDFファイルを読み込みます。追加する場合は右下の「+」ボタンをクリックします。


すると、どんどん追加されていきます。


ちなみに、移動したいファイルがあればドラッグ&ドロップで好きに移動が可能です。すべて追加したら「PDFを作成」をクリックします。(今回は見本なので3枚で作っています)


すると、以下のように表示されます。「ダウンロード」を押すとダウンロードされます。


これで「ダウンロード」のフォルダに結合されてダウンロードできました。
データ版として圧縮する
印刷版は以上で完成できるのですが、メールなどに添付するためのデータ版は圧縮する必要があります。ここまでの過程で作った完成品はそのままデータ版として利用できますが、この状態では非常にデータが大きいためです。
印刷版として作成したデータを、メールに添付できるサイズに圧縮します。この圧縮も先ほどのPDF24Toolsで簡単に行えます。
まず、トップページから「PDF圧縮」を選択します。


先ほどと似た感じのページが出てきますので、「ファイルを選択する」をクリックして圧縮したいポートフォリオのファイルを選択し、「圧縮します」をクリック。


「ダウンロード」をクリックして完了です。


今回の私のファイルの場合、圧縮前が33.6MGだったところ圧縮後には987KBまで小さくすることができました。
③印刷する
さて、印刷用のポートフォリオが完成したらあとは印刷するだけです。印刷する方法としては以下の3つの方法があります。
- 自分でプリントアウトする
- コンビニで印刷する
- 印刷所に依頼する
自分でプリントアウトする
おそらくほとんどの人が、自分で印刷する方法をとるかと思います。



それでOK!



でも僕ちゃんとしたプリンター持ってないんだよね…



家庭用の、ごくごく一般的なプリンターでOKだよ
最近のプリンターはクオリティが高く、1万円台とかでも十分な印刷が可能です。私も家庭用のプリンターを利用しています。
ただし、注意すべきはめちゃくちゃインクを使うっていうところです。営業をする際ポートフォリオはなん冊、なん十冊とプリントアウトすることになります。そのためとに買うインクを使います。
もしも余裕があるのであれば、インク代のコスパが良い「エコタンク」というシリーズにすることがおすすめです。



ちょっと高いんだけど、実は私もこれをすぐにでも買おうと検討しているところ(笑)
そこまでできないよ!っていう方は、一般家庭用でとりあえずOKです。ただし、前にも書いたけど紙にはこだわりましょう!



普通の印刷紙だけはダメ!絶対!
コンビニで印刷する
コピー機が家になかったら、コンビニで印刷するという方法もあります。ただし、これはかなり割高になるのでおすすめできません。



ネットプリントだと、A4カラー1枚60円なので、かなり高いよね…
すぐにプリントアウトする必要があって、コピー機が壊れたときとか以外にあまりおすすめできないです。
印刷所に依頼する
印刷所に依頼する方法もあります。この方法も自宅でプリントアウトするよりは高額になる可能性があります。
ただし、画質のクオリティが高い点と、まとめて依頼すればお得になることが多い、という点から、あえて印刷所に依頼する人もいるようです。
④ファイルに閉じる
プリントアウトしたら、一枚一枚をファイルに閉じます。



これで完成です!


仕事をとれるポートフォリオを作るコツ
ここまではイラストのポートフォリオを作るための実践的な方法を解説してきました。ここからは、仕事を取るためのポートフォリオを作るコツを紹介していきます。
具体的なコツとしては、以下の7点が挙げられます。
- 一番重要なのは作品のクオリティ
- 見やすいポートフォリオを心がける
- ニーズを意識して作品選びをする
- ポートフォリオは定期的に作り直す
- 本当に気にいている作品しか入れない
- 絵柄のタッチは統一する
- ポートフォリオに記載しないもの
それぞれについて解説していきますね。
一番重要なのは作品のクオリティ
なんと言っても、一番重要なのは作品のクオリティです。



そりゃそうでしょ…
と、言いながらも、やたらにポートフォリオに凝ってしまって、レイアウトや紙を選ぶのに時間を使いすぎている…という人を見たことがあります。
ここまでも何度も言っていますが、何と言っても一番重要なのは作品そのもののクオリティです。



作品が本当に良ければ、「作品をなるべくよく見せよう」とする必要はないってことだよ
もちろん、めちゃくちゃかっこいいポートフォリオがダメって言っているわけではありません。すでに活躍するイラストレーターのなかには、冊子にしたかっこいいポートフォリオを用意している人もいます。
でも駆け出しの場合こそ、まずは絵を練習することの方が重要!ということが言いたいのです。
見やすいポートフォリオを心がける
同じ理由で、なるべく見やすいポートフォリオを作りましょう。
余りにもレイアウトに凝ったポートフォリオを作ってしまうと、肝心のイラストのイメージがわきにくくなってしまうこともあります。
私は基本的にはシンプルなポートフォリオがおすすめです。ポートフォリオを見る企業の方は、イラストに詳しいわけではありません。
企業の方が求めているのは、とにかく「このイラスト、ウチの雑誌(広告)で使えるかな?」ということ。
それを判断するときに、ごちゃごちゃした装飾やデザインは必要ないんですよね。



何よりも重要なのは、企業の方が「使うイメージが沸く」こと!
ニーズを意識して作品選びをする
作品を選ぶ際には、ニーズを意識するようにしましょう。
ここまでも解説した通り、一番重要なのは企業の人が見たときに「自分で使うイメージが沸く」ことです。
例えば、いくら書籍の表紙のような大作が得意だったとしても、そういったイラストを駆け出しのイラストレーターに依頼することはまずありません。
企業の方が依頼するのは、小さめのカットです。



だけど、大きなイラストを描けるんだから小さなイラストも描けるって思ってくれるんじゃない?「大は小を兼ねる」みたいなかんじで



いや、実際はそこまでイメージを働かせてくれないよ
ものすごく絵のうまい人が一枚絵を描いた場合、イラストレーターとしては「これだけのイラストを描けるんだから小さなカットが書けることも分かるだろ」と思うかもしれません。しかし、それはあくまでもクリエイター目線。
一枚の大がかりなイラストを見て、「カットも描けるだろうな」なんて想像してはくれません。目に見えるものしか参考にしないのです。
なので、なるべく幅広いニーズに合わせた作品を作るべきなのです。例えば、以下のような感じです。
- 大きめのイラスト(少し)
- 小さなカット
- 白黒のイラスト
- マンガ
例えば私の場合は、ジャンルとしても「子供向け」とか「ビジネス書向け」「図解」などといったテイストの作品も用意しています。



もちろん、この辺りは自分のできる範囲でOKだよ!
例えばマンガ描けないのに無理にマンガを入れる必要はないよ
絵柄のタッチは統一する
絵柄のタッチは統一するようにしましょう。というと、



え?さっきまで「ニーズに合わせろ」って言ってたのに?
と混乱するかもしれません。



先ほどまでの「ニーズ」というのは媒体などのニーズのことで、絵柄は変更する必要はないということだよ!
例えば私は今の絵柄のテイストのほかに、「似顔絵」とか「リアルテイスト」のイラストも描いていたことがありました。






実際に似顔絵の仕事なども来ていたのですが、イラストレーターズ通信に登録する際、主催者の森さんから「タッチを変える必要はない」と言われました。
イラストレーターとして自分を「ブランド化」する必要があるということだと私は解釈しています。
なので、先ほどの「ニーズに合わせる」というのはあくまでも「絵柄を変えない範囲内」で大丈夫です。



「これが自分の絵だ!」って言いきれるような個性を身に着けた方がいいってことだよ!
ポートフォリオは定期的に作り直す
ポートフォリオは定期的に作り直すようにしましょう。



ええ~せっかく作ったのに? 面倒くさいよ!
ポートフォリオはいわば「自己紹介」みたいなものです。描けば書くほど絵は変わっていくしお気に入りのイラストもたまってきます。
また、仕事の実績も出てくればポートフォリオにそれを入れない手はありません。
常にポートフォリオはその時のベストを尽くす必要があるのです。



私の場合は、今は大体3~6カ月に一度作り直しているよ
もちろん、ポートフォリオを更新したら企業に改めて送付します。
本当に気に入っている作品しか入れない
ポートフォリオには本当に気に入っている作品以外は入れないようにしましょう。
私も経験があるのですが、特に初期の場合は小さな実績でもアピールしたくなり、ポートフォリオに入れてしまいますよね。でも、自分がその仕事を心から気に入っていない限り、あまり入れない方がいいと思います。
何度も描いている通り、ポートフォリオは自分の作品集です。自分が自信をもって「これだ!」とアピールできるもの以外は入れないようにしましょう。
まとめ
以上、この記事ではイラストのポートフォリオの作り方や作るコツ等、以下の内容を詳しく解説してきました。
- イラストのポートフォリオの形式
- イラストのポートフォリオを作るために必要なもの
- イラストのポートフォリオの作り方
- 仕事をとれるポートフォリオを作るコツ
ポートフォリオをちゃんと作ることができれば、イラストレーターとして仕事を得る第一歩になります。ぜひこの記事をポートフォリオ作りに活かしていただければ幸いです。