
イラストレーターにイラストを依頼したいんだけど、費用相場ってどれくらいなんだろう
イラストを制作を依頼するときに最も気になるのが、「費用相場」です。
イラストの費用は状況によって異なるため、「この金額!」と一言で説明するのは簡単ではありません。そのうえで、一般的に個人のイラストレーターに費用を依頼した場合の相場をざっくりここでお見せします。
イラストの条件 | モノクロ | カラー |
---|---|---|
カット | 3,000円~ | 5,000円~ |
カット(背景あり) | 5,000円~ | 7,000円~ |
カット(リアルタッチ背景なし) | 5,000円~ | 8,000円~ |
カット(リアルタッチ背景あり) | 10,000円~ | 15,000円~ |
4コマ漫画 | 13,000円~ | 18,000円~ |
漫画1P | 20,000円~ | 25,000円~ |
ストックイラスト | 600円~ | 600円~ |



こちらの費用は、あくまでも「目安」です!
イラストを依頼したい場合は、「誰に」「何の目的で」「何を」発注するのかによって費用は大きく左右します。
イラスト依頼の費用は「誰に」「何の目的で」「どんなイラストを」発注するかによって異なる
例えば、以下のようなパターンごとに発注の費用は異なります。
- デザインやイラストの制作会社に依頼する場合
- フリーのイラストレーターに依頼する場合
- クラウドソーシングサイトで発注する場合
- アマチュアイラストレーターに依頼する場合
- ストックイラストで購入する場合
また、それに付け加えて媒体や制作時間、イラストレーターのスキルや知名度によっても異なります。
そうした条件を理解しない場合、相場よりも高く発注してしまったり、逆に安すぎる代金で質の低いイラストレーターに当たってしまう、といったことも考えられます。
そこでこの記事では、イラストの費用相場を中心に、以下の内容を詳しく解説していきます。
- イラスト依頼の費用相場一覧
- パターン別のイラスト依頼の費用相場
- イラスト依頼の費用の決め方
- なるべく安価にイラストを発注する方法
- イラストの費用を抑える場合の注意点
- イラストを依頼するのに便利なサービス&サイト
ぜひこの記事をお読みいただき、イラスト発注の費用決定の足掛かりにしていただければ幸いです。
ライターのプロフィール


イラスト依頼の費用相場一覧
それでは、さっそくイラストを依頼する場合の費用相場を見ていきましょう。
冒頭でも解説した通り、イラストの費用は、「どういった人に依頼するのか」「どんな媒体に載せるのか」等さまざまな条件によって大きく異なります。
ここではいったん「企業が個人のイラストレーターにイラストを依頼する」という前提での費用相場を紹介します。
「日本イラストレーター協会」の基準と私の経験をもとにイラストの費用をざっくりと出していきます。
発注する方法等による詳しい費用相場に関しては、次章をご参考ください。
イラストの条件 | モノクロ | カラー |
---|---|---|
カット | 3,000円~ | 5,000円~ |
カット(背景あり) | 5,000円~ | 7,000円~ |
カット(リアルタッチ背景なし) | 5,000円~ | 8,000円~ |
カット(リアルタッチ背景あり) | 10,000円~ | 15,000円~ |
4コマ漫画 | 13,000円~ | 18,000円~ |
漫画1P | 20,000円~ | 25,000円~ |
ストックイラスト | 600円~ | 600円~ |
以上が企業が個人のイラストレーターにイラストを依頼する場合の、ざっくりとした相場となります。
とはいえ、イラストはその発注数により費用も算出方法も異なります。
例えば、書籍1冊丸ごとイラストを担当するなど発注数が多い場合は1点当たりの価格ではなくグロス(まとめた価格)を提示することも多いです。
その場合は1点当たりの費用が低めに設定されることもあります。
例:「新刊『○○』にイラスト50点を、合計20万円でお願いします」など
何度も言うようですがイラストの費用相場は媒体や用途、発注数、書き込み具合等によって上下します。
費用に関してより詳しくは、この記事の「イラスト依頼の費用の決め方」で解説していますので、ご確認ください。
【パターン別】イラスト依頼の費用相場
ここからは、パターン別のイラスト依頼の相場をもう少し詳しくみていきましょう。
イラストを依頼する方法としては大きく分けて以下の5パターンがあります。
- デザイン事務所やイラスト制作会社に依頼する場合
- フリーのイラストレーターに依頼する場合
- クラウドソーシングサイトなどで依頼する場合
- アマチュアイラストレーターに依頼する場合
- ストックイラストを購入する場合
それぞれの方法によって依頼費用は異なります。詳しくみてみましょう。
デザイン事務所やイラスト制作会社に依頼する場合
まずは、デザイン事務所やイラストの制作会社に依頼する場合の費用相場や特徴を解説していきます。
費用相場
以下が、デザイン事務所やイラスト制作会社に依頼する場合の費用の目安です。
イラストの内容 | モノクロ | カラー |
---|---|---|
カットイラスト(背景なし) | 5,000円~ | 7,000円~ |
カットイラスト(背景あり) | 8,000円~ | 15,000円~ |
漫画(シナリオなし) | 15,000円~ | 23,000円~ |
キャラクターデザイン費 | – | 35,000~100,000円 |
デザイン事務所やイラスト制作会社に依頼する場合の特徴
メリット | デメリット |
---|---|
信頼性が高い | 費用が割高になる |
品質が安定している | 時間がかかる |
専門分野に強い |
デザイン事務所やイラスト制作会社に依頼する特徴としては、制作会社を介して以来した方が信頼性が高い点です。
フリーのイラストレーターの場合はあくまでも個人と直接契約を結ぶため、品質やコミュニケーションに問題が出たりというリスクが全くないとは言えません。
その点、制作会社を挟んで発注する場合には品質も安定しており、コミュニケーションや契約面でもトラブルは起こりにくいといえます。
また、医療系のイラストやゲームイラストなど、専門的なイラストを描けるイラストレーターを擁している事務所を探すことも比較的簡単です。
デメリットとしては、直接依頼する場合に比べて費用が掛かるという点。イラストレーターだけでなく制作会社にもマージンが入るため、これは当然のことかもしれません。
契約やコミュニケーションがしっかりしている分、個人に依頼する場合よりも時間がかかるという点にも注意が必要です。
フリーのイラストレーターに依頼する場合
フリーのイラストレーターに依頼する場合について解説します。
費用相場
フリーのイラストレーターにイラストを依頼する場合の費用の目安は以下の通り。こちらは第1章で紹介した費用と同じです。
イラストの条件 | モノクロ | カラー |
---|---|---|
カット | 3,000円~ | 5,000円~ |
カット(背景あり) | 5,000円~ | 7,000円~ |
カット(リアルタッチ背景なし) | 5,000円~ | 8,000円~ |
カット(リアルタッチ背景あり) | 10,000円~ | 15,000円~ |
4コマ漫画 | 13,000円~ | 18,000円~ |
漫画1P | 20,000円~ | 25,000円~ |
ストックイラスト | 600円~ | 600円~ |
フリーのイラストレーターに依頼する場合の特徴
メリット | デメリット |
---|---|
個性的なイラストを依頼できる | 品質が安定していないこともある |
有名なイラストレーターはフリーが多い | 知名度などにより費用が大きく変わる |
スピーディに対応してくれる場合もある | 良いイラストレーターを探しにくい |
フリーのイラストレーターに依頼する場合の特徴としては、アーティスティックな作品や個性的な作品等、作家性重視の作品を描けるクリエイターを選べるという点。
実際、有名なイラストレーターのほとんどはフリーで活動をしています。世界観のあるイラストを依頼したいなら、フリーのイラストレーターを採用するのがおすすめです。



フリーのイラストレーターってどうやって探すの?
という方のために、「イラストレーターズ通信」というサイトを紹介します。


「イラストレーターズ通信」は、800人ものプロのイラストレーターを検索できるサイトです。イラスト制作会社と違い、気になったイラストレーターに直接メッセージを送れるのが特徴です。
イラストレーターズ通信はあくまでも「プロイラストレーター団体」。そのため、イラストを依頼する場合にはあくまでも「直接依頼」することとなります。
イラストレーターが「イラストレーターズ通信」には入会するのに審査があります。
審査に通ったプロのイラストレーターのみが会員となれるため、信頼性は高いといえるでしょう。



ちなみに、「イラストレーターズ通信」には筆者も登録しています


クラウドソーシングサイトなどで依頼する場合
「ランサーズ」や「クラウドワークス」のようなクラウドソーシングサイトで依頼する場合について解説します。
費用相場
クラウドソーシングサイトなどで依頼する場合の費用相場は以下の通りです。
イラストの内容 | プロジェクトの場合 | コンペの場合 |
---|---|---|
イラスト制作 | 3,000円~ | 10,000円~ |
ロゴ制作 | 10,000円~ | 25,000円~ |
キャラクターデザイン | 10,000円~ | 25,000円~ |
クラウドソーシングサイトで人材を募る場合、「プロジェクト形式」と「コンペ形式」のどちらかで募集をかけるのが一般的です。
プロジェクト形式 | プロジェクトの内容を記載し、見積もりや提案を募集して気に入った応募者を選ぶ方法 |
コンペ形式 | 完成品を募り、その中から気に入った作品を選ぶ |
プロジェクト形式の場合は、ざっくりした費用の見積もりは決めるものの、応募者から費用が提案されます。
そのため、スキルと提案された費用を天秤にかけて誰を採用するかを決めることが可能です。
一方コンペ形式の場合は、完成品を募ってその中から作品を選出します。すでに出来上がった作品を買い取るため、コミュニケーションは少なく最短で作品を選ぶことが可能です。
その代わり、プロジェクト形式よりもコンペ形式の方がやや単価を高めに設定することが一般的です。
クラウドソーシングサイトなどで依頼する場合の特徴
メリット | デメリット |
---|---|
発注の手間がかからない | 品質が安定していないことがある |
さまざまな提案を確認できる | トラブルが起こることもある |
場合によっては安価に発注できる |
クラウドソーシングサイトを利用する場合の最も大きなメリットは、プラットフォームが整備されているため発注から納品、入金まですべてサイト上で行える点です。
クラウドソーシングサイトを利用せずに個人に発注する場合はインターネット上でイラストレーターを探し、メールやチャットなどで連絡を取り合い、制作が終わってからの入金まですべて自分で行う必要があります。
しかし、クラウドソーシングサイトを利用すればそれらの手続きはほとんどサイト上で行えるのです。
また、数多くの提案や完成作品の中から好きな作品を選ぶことができるのもメリットといえるでしょう。
募る作品の内容にも寄りますが、プロのイラストレーターに依頼するよりも安価に発注できる可能性もあります。
デメリットとしては、品質が安定していないことがあるという点です。
クラウドソーシングサイトはプロだけでなく、駆け出しのイラストレーターやアマチュアも利用が可能です。そのため、必ずしも作品の品質が高いとは限りません。
また、受注者の中にはモラルのない者もいないとは言えません。
途中で仕事を放棄したり、スケジュール通りいかないなどのトラブルも、残念ながらあり得ます。
イラストを発注するのにおすすめのクラウドソーシングサイトに関しては、この記事の第6章にて詳しく紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
アマチュアイラストレーターに依頼する場合
アマチュアイラストレーターに依頼する場合についても解説します。
費用相場
TwitterやInstagramなどのSNSを利用してアマチュアのイラストレーターに依頼する場合の費用を見ていきましょう。
イラストの内容 | 料金 |
---|---|
アイコン制作 | 500円~ |
カット制作(カラー) | 3,000円~ |
アマチュアイラストレーターに依頼する場合の特徴
メリット | デメリット |
---|---|
費用を安くできる | 品質が低いこともある |
フォロワーが多いユーザーは金額が高い傾向にある |
SNSなどでアマチュアイラストレーターに依頼する場合の特徴としては、何と言っても費用を安くあげられることです。
上の表では500円~としていますが、実際にはもっと低い金額で受け付けているイラストレーターも少なくありません。
一方で、そうした低い価格設定でイラストを制作するアマチュアイラストレーターの中には、高いとは言えない品質の作品を制作するイラストレーターもいます。



もちろん、費用が低いのだからそれは当たり前ですね
また、SNSを利用しているアマチュアイラストレーターであっても、フォロワーが多い場合には費用が高くなる傾向にあります。
これも当たり前のことですが、フォロワーが多いということはそれだけファンが付くイラストを描けるということ。当然、そのクオリティは高くなり、費用もそれだけ上がるということです。
ストックイラストを購入する場合
ストックイラストとは、イラストレーターが制作下カットが集められた素材サイトのようなもの。素材の中から好きなイラストを購入するというシステムです。
ストックイラストで作品を購入する場合について詳しく解説します。
費用相場
ストックイラストで作品を購入する場合の費用の目安は以下の通りです。
イラストの内容 | 料金 |
---|---|
イラスト(1点) | 600円~ |
月額課金制(10点) | 6,000円~ |
ストックイラストを購入する場合の特徴
メリット | デメリット |
---|---|
完成品を購入するのですぐに利用できる | ライセンスの適用範囲に注意が必要 |
イラストレーターとのやり取りの必要がない |
ストックイラストを購入する場合の最大のメリットは、完成品を購入してすぐにダウロードし、利用できるところ。イラストレーターとの直接のやり取りがない分、手軽に利用できます。
ただし、ストックイラストは実は使用範囲が細かく決まっていることがあります。利用する場合には必ずライセンスを確認する必要があります。
おすすめのストックイラストサイトに関しては、第6章でも詳しく解説していますので是非参考にしてみてください。
イラスト依頼の費用の決め方



相場は分かったけど、そもそも費用って何を基準に決めるればいいのだろうか?
イラストのざっくりとした費用相場を確認したところで、「そもそもイラスト費用は何を基準に決められているの?」という部分に答えていきましょう。
具体的には、イラストの費用は以下の3つの要素によって決まります。
- 制作時間
- イラストの用途や媒体
- イラストレーターの知名度
注意しておくべきことは、3つ全てを考慮に入れて費用を決めるとは限らない、ということです。
つまり、そもそも知名度の高いイラストレーターに依頼するなら、制作時間に関わらずある程度の予算を組む必要があるし、雑誌の表紙等大きな仕事の場合ならシンプルなイラストでも費用を多めに設定する、など。



3つの判断基準をもとに、バランスを見ながら費用を決めてみてください!
制作時間
まずは、その制作時間や手のかかり具合で費用を決める場合です。
例えば、同じ媒体で同じイラストレーターに以下のイラストを発注する場合どちらが費用が掛かるか、と聞かれれば一目瞭然ですね。




これは当然、上の絵の方が費用が掛かります。
イラストを発注する場合、書き込み具合などによってかかる費用は異なる場合が多いです。
具体的には、以下のような基準で費用は変わります。
- ①カラーかモノクロか
-
発注するイラストがカラーかモノクロかによって費用は異なります。一般的には、モノクロの方がカラーに比べて3割ほど価格が安くなる傾向にあります。
- ②背景の有無
-
背景があるかどうかによっても費用は変わってきます。背景がある場合、単純に描きこみの量が増えるだけでなく、構図にもこだわる必要が出てくるためです。
- ③人物や被写体の数
-
-
人物など被写体が多ければ多いほど費用は高くなります。
- ④全身か上半身か
-
人物を書く場合、バストアップか上半身か全身かによっても費用は異なります。
このように、イラストの費用を決める場合に、その制作時間が考慮されることは比較的多いです。
ただし、大きな仕事の場合やイラストレーターの知名度が高い場合は、当然その限りではありません。次の章で解説します。
イラストの用途や媒体
次にイラストの費用を左右するのは、イラストの用途や媒体です。
先ほど紹介したシンプルなイラストですが、こちらがもし東証一部上場企業のコマーシャルに利用されるキャラクターだとしたら、費用はどうなるでしょうか?


これはもうこのイラストの価格は当然跳ね上がります。数十万、数百万になってもおかしくないのです。
それは極端な例にしても、シンプルなイラストでも新聞に掲載されたり、雑誌や書籍の表紙になる場合には当然費用は高くなります。
例えば、「日本イラストレーター協会」が紹介しているイラストの費用を例に見てみましょう。
ここでは、「Aランク:線画にべた塗り、線なしべた塗り等の構成などシンプルなイラスト」「人物一人、全身、背景なし」の場合で見てみましょう。つまり先ほどの私のカットのようなシンプルなイラストの場合です。
媒体 | 費用 |
---|---|
一般的な用途(雑誌や書籍のカット等) | 5,000円~ |
雑誌の表紙イラスト | 50,000円~ |
A1ポスター | 80,000円~ |
車内吊り | 50,000円~ |
新聞広告 全15段 全国紙 | 80,000円~ |
テレビコマーシャル | 40,000円~ |
企業のマスコットキャラクター | 100,000円~ |
このように、媒体や用途によってその費用は大きく異なるのです。
ただし、もちろんこの場合にもシンプルなイラストと描きこみの多いイラストで費用に差が出ることは大いにあり得ます。このあたりは企業によって判断が異なる部分です。
イラストレーターの知名度
あとは当然のことながら、イラストレーターの知名度によってもその費用は大きく異なります。
例えば、誰でも知っているこのイラスト。


言わずと知れたディック・ブルーナの「ミッフィー」です。
ミッフィーのイラストはブルーナ氏であればそう時間がかからずに制作するでしょうが、当然、だからと言って制作費用が低いということはまずありえません。
※ディック・ブルーナ氏は2017年に亡くなられています。念のため。
当たり前といえば当たり前ですが、イラストレーターの知名度によってその価格は大きく左右するのです。
ちなみに、「そもそもイラストの依頼ってどういう流れでやればいいの?」と思う方は、「イラスト依頼の流れとは?あらかじめ決めておくべき事項も解説!」で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください!


なるべく安価にイラストを発注する方法



イラストの費用の目安は分かったけど、とりあえず安価に発注したいんだよね…
イラストをなるべく費用を抑えて発注する方法は、主に以下の4つです。
- 描きこみの少ない作品を発注する
- クラウドソーシングサイトでイラストレーターを募る
- SNSなどでイラストレーターを募る
- ストックイラストを利用する
一つずつ解説していきますね。



といっても、今で解説してきたことのまとめのような内容です。
書き込みの少ない作品を発注する
まず、発注するイラストの描きこみを少なく設定する方法です。具体的には、以下の通り。
- 背景を入れない
- モノクロにする
- シンプルなイラストにする
- 人物は一人にする
- リアルではなく、デフォルメにする など
イラストを極力シンプルにすることで、費用を抑えることができます。



費用が低い場合でも「すぐ描けそうだなー」という場合には引き受けた経験は私にもあります
クラウドソーシングサイトでイラストレーターを募る
クラウドソーシングサイトでイラストレーターを募る方法もおすすめです。
第2章でも解説しましたが、クラウドソーシングサイトは費用を細かく設定しなくてもイラストレーターを募る「プロジェクト形式」という方法を取れます。
この場合は、おおよそざっくりのイラストの予算を提示し(例えば5,000円以内など)、その予算に合わせてイラストレーター側に費用などを提案してもらうのです。
そのため、ニーズが合えば低い費用でもイラストを発注できるのが魅力なのです。



コンペ形式の場合はあらかじめある程度の費用にしないと応募が集まらないかもしれないから、注意が必要です
おすすめは「ランサーズ」です。私も駆け出しのころは「ランサーズ」を特によく使っていました。
ランサーズに関して、詳しくは第6章も参考にしてみてください。
SNSなどでイラストレーターを募る
TwitterやInstagramなどであらかじめ予算を提示して募るという方法も有効です。
Twitterにはプロのイラストレーターから、アマチュアイラストレーターまで数多く活動をしています。SNSでイラストレーターを探すのはそんなに難しくはありません。
費用をあらかじめ決めておいて、その費用で請け負ってくれるイラストレーターに直接DMをする方法で、ある程度自分の予算通りにイラストを発注できるでしょう。
ストックイラストを利用する
シンプルで個性的ではないイラストを使うのであれば、ストックイラストで必要なものを購入するのが最も手っ取り早いでしょう。
第2章でも解説した通り、ストックイラストであればすぐに購入して使用することが可能です。
おすすめはPIXTAです。簡単にイラストを探せるし、イラスト以外に画像や映像も取り扱っているのが魅力です。
PIXTAに関しても、第6章で詳しく解説していますので参考にしてみてください。
イラストの費用を抑える場合の注意点
それではここからは、費用を抑える場合の注意点を解説していきます。
イラストは費用を抑えればそれでいいというものではありません。費用を抑えようとすると、それだけデメリットも生じてきます。
費用を抑えたい場合は、以下の3つに関してはしっかりと注意する必要があります。
- 高いクオリティを期待しすぎない
- 入念にコミュニケーションを取る必要がある
- トラブルに備える
一つずつ解説していきますね。
高いクオリティを期待しすぎない
まずはなんと言っても、費用を抑えたい場合は高いクオリティを期待しすぎない、ということです。



それは、わかっているよ!
という企業様が多いのは重々承知していますが、中には「この費用でそれは……」という要望を出される発注者も少なくありません。



500円のイラストだったら、それは500円分のクオリティにしか基本的にはならないのです!
もちろん、中には500円でもクオリティの高いイラストを描くイラストレーターもいるかもしれません。しかしそれはたまたまそのイラストレーターが優秀、もしくはボランティア精神が旺盛だっただけのこと。
相場以下の費用で雇ったのであれば、いくら事前に取り決めを行っていたとしてもそれなりのクオリティになってしまう可能性は捨てきれないのです。
コミュニケーションを入念に取る
低い予算でイラストを発注する場合は、特にコミュニケーションを入念に行いましょう。
低い予算でイラストを発注する多くの場合、アマチュアのイラストレーターに依頼する事となります。
アマチュアのイラストレーターは普段から普段からイラストの受注に慣れていないこともあります。そのため、どのように仕事を進行していくのかを把握していないことも。
そうした場合には、思ったようなイラストが上がってこなかったり、トラブルになってしまう可能性もあるのです。
あらかじめ取り決めなどをしっかり行うなどして、仕事を円滑に進められるよう工夫しましょう。
トラブルに備える
低い予算でイラストを発注する場合に隣り合わせとなるのが、トラブルです。
よくある例でいえば、イラストレーターのバックレや、著しく低い品質での納品など。
そうしたトラブルを回避するためには、あらかじめ必要事項をしっかり決めておくといいでしょう。
契約周りのこともそうですが、正直なところ安価な発注の場合は契約書を交わさない場合がほとんどなのが実情です。
とはいえ、事前に決められることはしっかりと決めておきたいですね。
用途や著作権、二次使用に関する契約周りは当然のことながら、費用を低く見積もる場合には「修正の回数」をあらかじめ決めておくことがおすすめです。
「修正の回数」は必ず決めておこう
イラストレーターの立場からすると、例えば1,000円や500円のカットを1枚描くのに5回も10回も修正を行うことはできません。依頼先がアマチュアであってもそれは変わりません。
そのあたりの取り決めを行わずに修正依頼をした場合、最悪イラストレーターが逃げてしまう…といったこともあり得るためです。
具体的に、ラフで最大2回、完成原稿で最大1回などといった修正の回数を設定しておきましょう。
このときにも、あくまでも費用に適した回数を設定する事。いくらイラストレーターと取り決めをしていても、「やっぱりやーめた」と踝を返されて損をするのは発注者側です。
イラストを依頼するのに便利なサービス&サイト
それでは最後に、イラストレーターにイラストを依頼するのに便利なサービスやサイトを紹介したいと思います。
ここでは以下の6サービスを紹介します。
- ランサーズ
- クラウドワークス
- ココナラ
- PIXTA
- イラストレーターズ通信
- SNS
それでは、一つずつ見てみましょう!
ランサーズ


利用料金 | 無料 ~ |
まずは国内でも最大手のクラウドソーシングサイト「ランサーズ」です。
「ランサーズ」がおすすめな理由はとにかく依頼投稿が非常に簡単だという事。誰でも予備知識なく簡単に始められるのが最大の魅力です。
個人が個人に発注するのはもちろん、法人が個人に発注するのもとても簡単。法律上で必要な書類が簡単に取得が可能です。
会社のニーズに合わせて、無料プランから利用できるのもメリットと言えるでしょう。



無料から利用できるから、個人でも小規模経営でも利用しやすい!
私は受注者としてランサーズを利用していたのですが、クラウドワークスなどほかのクラウドソーシングサイトに比べて質の高い(信頼性が高い企業が多い)印象でした。
そのため、ランサーズをメインに利用していたという経緯があります。おそらく、多くのフリーランスがその認識を持っています。
良質な受注者が見つかりやすい
どちらかと言えば受注者としてはクラウドワークスが初心者向け、ランサーズは少し経験のある良質なワーカーがそろっているかもしれません。
クラウドワークス


利用料金 | 無料 ~ |
クラウドワークスも日本で最大級のクラウドソーシングサイトです。特徴としては、取引額やユーザー数が国内最大であるという事。
この点においてはランサーズと比べても頭一つ抜けている印象です。
クラウドワークスもランサーズ同様、原則的に発注者は手数料無料です。必要に応じて様々なオプションが用意されているため、自分の予算やプランに合った方法で人材を募集できます。
ランサーズと比べた時のクラウドワークスの魅力は、やはりそのユーザー数の多さです。仕事を発注した時にも多くのユーザーの目に触れ、それだけ発注者側の選択肢が広がります。
また、クラウドワークスはユーザー数が圧倒的に多いため、低い予算でも受注者が見つかりやすい印象です。
低い予算でも受注者が見つかりやすい
なるべくお金をかけずに仕事を依頼したい個人や企業に適しているのがクラウドワークスなのです。
ただし、「低い予算でもいいから働きたい!」という中には、質の低いユーザーがいる可能性があります。そこが最大の注意点です。
ココナラ


利用料金 | 手数料5.5%(購入価格より) |
ココナラは、特定のスキルを持っている出品者の中から依頼したい人を選ぶ形式のクラウドソーシングサイト。登録しているイラストレーターの絵を見て直接依頼できるのが特徴です。
欲しいイラストに対して受注者を募る形式と違い、自分からイラストレーターを探す手間はありますが、好きな絵柄を自分で選ぶことが可能です。
好きな絵柄のイラストレーターにピンポイントで発注できる
発注したいイラストにこだわりのある方であれば、ココナラは特におすすめです。
また、ココナラは2021年の8月に法人向けサービス「ココナラビジネス」を開始。チームで利用しやすい機能を多数搭載しており、より企業が利用しやすいサービスになっています。
他のクラウドソーシングサイトとの違いとして、購入した側に手数料5.5%がかかる点は理解しておく必要があります。
PIXTA


利用料金 | 550円~ |
PIXTAは、6,000万点以上の写真やイラストの中から、自分の用途に合ったものを直接購入できるサービスです。
すでに完成した作品を購入するため、手続きをしたその場でダウンロードして利用できるのが特徴です。
完成作品をすぐにダウンロード・利用が可能。急いでいる人におすすめ
PIXTAには基本的に、作家性の高いイラストよりは商業的に使いやすい、癖のないイラストがそろっています。
1点からも利用が可能で、複数点利用する場合は月額払いなど様々なプランを選べるのも特徴です。
個性的なイラストや、他の企業とイラストが被りたくない、という人にはおすすめできません。
しかし、汎用性の高いイラストを求めている場合にはとても利用しやすいサイトと言えます。
イラストレーターズ通信


利用料金 | 無料 |
イラストレーターズ通信は、国内のプロのイラストレーターが登録しているイラストレーター団体です。
入会には厳しい審査があるため、入会しているだけでもある程度スキルのあるプロのイラストレーターだと言えます。
プロのイラストレーターにイラストを頼みたい場合におすすめ
質の高いイラストを発注したい場合は、文句なくおすすめです。



手前みそですが…私もイラストレータズ通信に登録しています。


イラストレーターズ通信のイラストレーターに仕事を依頼する場合、手数料は完全無料です。
直接メッセージできるようになっているので、気になるイラストレーターがいたら直接アプローチしてみましょう。
「なりたいブログ」でもイラストの受注を行っています


当ブログ「なりたいブログ」でもイラストの受注を行っています。
「なりたいブログ」管理者・長門繭は現在イラストレーターとして活動しており、書籍や雑誌を中心にお仕事をさせて頂いた経歴があります。
シンプルでちょっとコミカルなイラストをご希望でしたら、ぜひ一度お問合せください!
まとめ
以上、この記事ではイラストの費用相場などに関して以下の内容を詳しく解説してきました。
- イラスト依頼の費用相場一覧
- パターン別のイラスト依頼の費用相場
- イラスト依頼の費用の決め方
- なるべく安価にイラストを発注する方法
- イラストの費用を抑える場合の注意点
- イラストを依頼するのに便利なサービス&サイト
ぜひこの記事を、イラスト発注の際の参考にして頂ければ幸いです。